【内覧会レポ】8月1日オープン!「空間美術館-大阪-」が森之宮「ほとりで」に誕生!世界的アーティスト・千田泰広氏が描く“空間そのものを体験する美術館”

みなさん、こんにちは。
2026年7月24日(金)、大阪・森之宮の暮らしと学びの実験フィールド「ほとりで」(UR森之宮ビル)にて、2026年8月1日(土)に開館する「空間美術館-大阪-(Museum of Spatial Art OSAKA)」のメディア向け内覧会が開催されました。
本施設は、世界で活躍するアーティスト・千田泰広氏が手掛ける、日本でも珍しい”空間そのものを作品として体験する”美術館です。
作品を鑑賞するだけではなく、自らが空間の一部となり、光や空気、素材までも含めた作品世界を五感で味わえる新たなアート体験を提供します。また、地域住民が作品制作や運営にも参加するなど、「地域とともに育つ美術館」という新しい取り組みにも注目が集まっています。
Contents
「空間美術館-大阪-」とは?

「空間美術館-大阪-」は、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)と大阪公立大学が運営する「ほとりで」を舞台に誕生した、新しい体験型アート施設です。


一般的な美術館のように作品を鑑賞するだけではなく、「空間そのものを作品として体験する」ことをコンセプトに掲げています。
来館者は作品の中へ入り込み、自身の身体を通して空間や光、空気の存在を感じながら鑑賞を楽しみます。館内全体がひとつの作品となっており、歩くたびに見える景色や感じ方が変化していくのも魅力です。
また、この美術館の特徴は、作品制作の段階から地域住民が参加していること。制作に携わった地域の方々がスタッフとして来館者を迎え、作品だけでなく地域の魅力も伝えていきます。
アートをきっかけに、人と人、人と地域がつながる、新しいコミュニティづくりにも挑戦しています。
千田泰広氏「地域とともにつくり、育てる美術館に」

登壇した空間美術館代表・アーティストの千田泰広氏は、美術館誕生までの経緯や、本プロジェクトに込めた思いを語りました。
冒頭では、本プロジェクトの実現にあたり、株式会社URリンケージ、大阪公立大学、スポンサーの日立製作所、美術関連書籍を提供した吉祥寺美術館をはじめ、多くの関係者への感謝を述べました。
また、会場で紫色の服を着たスタッフについて、「運営スタッフであるだけでなく、床をはがしたり作品を制作したりと、この美術館を一緒につくってきた仲間です。」と紹介。
スタッフは地域住民を中心に構成され、2026年4月頃から本格的な制作をスタート。構想自体は2~3年前から温めてきたプロジェクトだったといいます。
千田氏はこれまで世界各国の美術館や芸術祭で作品を発表してきましたが、「次のステージとして自分自身の美術館をつくりたい」という思いから、世界中で候補地を探していたそうです。
当初は大阪府泉南市の物件を見学したことがきっかけでしたが、その際にURリンケージから紹介されたのが、この森之宮の元URオフィスでした。
その後、「ほとりで」が誕生し、地域住民との交流を重ねる中で、美術館の構想にも変化が生まれます。当初は多くのチケットを販売する美術館を目指していましたが、「地域のみなさんと一緒につくり、一緒に育てる美術館にしたい。」という思いへ変わっていったと語りました。
最後には、「これからも、この場所が地域のみなさんとともに歩み続ける美術館になればと思っています。」と締めくくり、会場は温かな拍手に包まれました。
空間そのものが作品になる唯一無二の体験

館内へ足を踏み入れると、そこには一般的な美術館とはまったく異なる世界が広がります。
作品は壁に展示されているのではなく、空間そのものが作品。
来館者自身が作品の中へ入り込み、歩くたびに景色や光の見え方が変化していきます。
「何を表現しているのか」を考えるよりも、“自分が今、何を感じているのか”を楽しむ体験型アート。
静かな空間の中で、光や空気、素材の存在を意識することで、普段は気づかない感覚が自然と呼び覚まされるような不思議な体験でした。
写真だけでは伝わらないスケール感や没入感があり、実際に現地を訪れてこそ魅力を体感できる作品となっています。
世界で活躍するアーティスト・千田泰広氏

千田泰広氏は1977年北海道生まれ。現在はスペイン・アラゴンを拠点に活動しています。
2002年より空間インスタレーション作品を発表し、世界各国の芸術祭や展覧会へ参加。2025年には空間作品に特化したMuseum of Spatial Art LLCを設立しました。
代表的なテーマは「空間の実体化」。
膨大な手作業によって生み出される作品は、光や空間そのものを素材とし、人間の知覚や存在について問いかけます。
作品はArtdex「9人の光のアーティスト」、米国光学誌『OPTICA』などでも紹介され、世界的にも高い評価を受けています。
「人間にとって最大の体験とは何か」
千田氏は作品制作について、「人間にとって最大の体験とは何か。」という問いを軸に制作を続けていると語ります。
人が知覚できるもの、身体を通して感じるものを探求し、作品を通じて「人間という存在」や「世界の不思議さ」を体験してほしいという想いが込められています。
「何かを描く」「何かを表現する」のではなく、現実そのものの美しさや不思議さを感じてもらいたいという考えが、「空間美術館-大阪-」全体にも色濃く反映されていました。
「ほとりで」が目指す地域とのつながり
会場となる「ほとりで」は、UR都市機構と大阪公立大学が運営する、暮らしと学びの実験フィールドです。地域住民や学生、企業などが自由に活動できる場として、多様なチャレンジを後押ししています。
今回の「空間美術館-大阪-」もその取り組みの一つ。
作品制作から運営まで地域の人々が関わることで、「アートを見る場所」ではなく、「地域と人が出会う場所」として新たな価値を生み出しています。
編集部後記
近年人気を集める没入型アートとは一線を画し、「空間美術館-大阪-」は、空間そのものや自分自身の感覚と向き合う体験を大切にした美術館でした。
華やかな映像演出で魅せるのではなく、静かな空間の中で光や素材、空気の存在を感じながら、自分の感覚を研ぎ澄ませていく時間は非常に新鮮です。
また印象的だったのは、地域住民が作品制作や運営に携わり、「地域とともにつくり、育てる美術館」という理念を実践していること。千田氏が世界での活動を経てたどり着いた新たな美術館の形は、森之宮というまちだからこそ実現できたプロジェクトなのかもしれません。
作品を体験し、地域の人と出会い、森之宮というまちを知る。
「空間美術館-大阪-」は、美しい作品を鑑賞するだけではない、新しい美術館のあり方を提案する文化拠点として、今後ますます注目を集めそうです。
「空間美術館-大阪-」概要
施設名
空間美術館-大阪-(Museum of Spatial Art OSAKA)
オープン日
2026年8月1日(土)
所在地
大阪市城東区森之宮1-6-85 UR森之宮ビル「ほとりで」
アクセス
JR大阪環状線・大阪メトロ「森ノ宮駅」より徒歩約5分
会場
暮らしと学びの実験フィールド「ほとりで」

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