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2025.05.25

【取材レポ】TRADMAN'S BONSAI×NLCS Kobe「世界的盆栽アーティスト集団・TRADMAN'S BONSAIと作る学ぶ」開催

みなさん、こんにちは。
2025年8月に神戸に開校する「North London Collegiate School Kobe(NLCS Kobe /ノースロンドン神戸)」は、2025年5月25日(日)にESC Garage&Club(⼤阪市⻄区)にて、日本の文化体験 教育ツーリズム by TRADMAN’S BONSAI×NLCS Kobe「世界的盆栽アーティスト集団・TRADMAN’S BONSAIと作る学ぶ」を開催しました。それに伴い、プレス取材させていただきましたのでご紹介いたします。

Contents

日本の文化体験 教育ツーリズム by TRADMAN'S BONSAI×NLCS Kobe「世界的盆栽アーティスト集団・TRADMAN'S BONSAIと作る学ぶ」とは?

日本の伝統文化と六甲山の大自然を生かした独自カリキュラムを採用するNLCS Kobe。開校を前に、そのカリキュラムを体感してもらうことを目的とした「日本の文化体験 教育ツーリズム」の第二弾を開催しました。
今回のテーマは、日本の伝統文化でありながら単なる趣味にとどまらず、文化的・精神的・環境的な価値を持つ存在として世界中で注目を集める「盆栽」。盆栽の伝統を守りつつも、斬新で新たなエッセンスを取り入れた作品で若者を含む幅広い世代を魅了する 「TRADMAN’S BONSAI」とコラボレーションした、子供向けのワークショップを行いました。
同イベントは、世界の最前線で活躍する職人から直接指導を受けながら体験できる、子供たちにとってとても貴重な機会となります。このワークショップを通じて、自然とのつながりを感じながら、盆栽が持つ文化的価値や意義を学び、豊かな心を育んでほしいと考えています。

さらに、イベントの中盤には、「TRADMAN’S BONSAI」の盆栽プロデューサー・小島鉄平氏と、NLCS Kobeを手がける八光エルアール株式会社 代表取締役社長・池田浩八氏によるトークセッションも実施し、子育てを経験するお二人が親としての視点で盆栽について語り合います。小島氏は、「ベンツ」「NIKE」「Dior」「shu uemura」など、さまざまなブランドやアーティストとコラボレーションを行い、唯一無二の世界観で盆栽を表現する、まさに盆栽界の革新者。日本独自のカリキュラムを導入し、世界基準の教育を目指すNLCS Kobeならではの、“本物”の日本伝統文化が体験できるこのスペシャルコラボイベントです。

ワークショップの様子をご紹介


タイムテーブルはこんな感じでした。

  1. 盆栽の簡単な説明 (5分)
  2. 正面決め (5分)
  3. 剪定 (15分)
  4. 鉢に底網と針金付け (10分)
  5. 苗木の根ほぐし (10分)
  6. 植え付け (15分)
  7. 苔貼り (10分)
  8. Q&Aタイム (15分)

「TRADMAN’S BONSAI」の盆栽プロデューサー・小島鉄平氏はじめ、「TRADMAN’S BONSAI」の皆さんが講師として盆栽の苗を植え替え&剪定体験のワークショップを実施し、丁寧にレクチャーされていました。

また、盆栽に対する「問い」も大変興味深かったです。子どもたちから沢山の色んな角度からの「問い」が集まり、みんな一生懸命考えていました。

みんな上手に自分だけの盆栽を作りながら、本物の日本文化に触れていました。

トークセッションの一部をご紹介

盆栽と言うと自宅の庭に置くもののイメージですが、何故、丸の内に何故出展したのか?

「TRADMAN’S BONSAI」の盆栽プロデューサー・小島鉄平氏「ショップを出したくて色んな所からお声がけはあった。諸説あるものの、盆栽の始まりは中国の盆景だと言われている。(盆景はもっとジオラマっぽいもの。)昔は、将軍、大名が趣味・趣向として盆栽を扱っていたが、歌舞伎の演目で盆栽が扱われるようになって庶民が「めちゃくちゃ盆栽いけてんじゃん!」となり、盆栽というカルチャーが根付きはじめる。ある日、この空間に盆栽を置きたいと考えていたら前から男性に2名が歩いてきて、小島さんですか?と声をかけられ、写真撮られた。会食していたら「盆栽でショップを出す気ないですか?」というDMが来た。間違いなく巡り合わせで今に至る。ラグジュアリーストリートがある中で盆栽ショップはここだけ。」

NLCS Kobeを手がける八光エルアール株式会社 代表取締役社長・池田浩八氏「年配の方の趣味趣向から教育というテーマで掛け算が生まれようとしている。4、5年前から浅草寺の前で鉄平君が盆栽を持っているインスタを見た。「かっこいい!」と思って埼玉のギャラリーに話を聞きに行った。学校を始める事になった時に、イギリスのインターナショナルスクールビジネスや毎年世界中で同じようにされて、海外で暮らした事はないが、ビジネスの話をしてギャップ、壁を感じた。グローバルの場で子ども達が活躍できる場がほしい。同時に日本人としてのアイデンティティが必要。学校の方でもぜひ、鉄平君に子ども達に日本のアイデンティティを発信して欲しい。」

そもそも、小島さんが盆栽に出会ったきっかけは?

「TRADMAN’S BONSAI」の盆栽プロデューサー・小島鉄平氏「幼少期にあまり良い家庭環境で無かった。6歳くらいまで児童養護施設に居てた。そこでめちゃめちゃ厳しい延長がいたのだが、なんか植物に水あげる時だけ笑顔だった。気になって「それなんですか?」と聞いたら、立派な盆栽で無かったが、盆栽だった。その盆栽に水をあげ始めたのが盆栽との出会い。」

盆栽は趣味で年配がやるもののイメージから、どのように今のカルチャーにした?

「TRADMAN’S BONSAI」の盆栽プロデューサー・小島鉄平氏「本当の親が現れて親に引き取られた後、常に松がある家庭環境で育ち、盆栽は幼少期から慣れ親しんだ。小学生ながらに盆栽を見つけるとインターホンを押して「見せてくれ」と言っていた。当時、父親に1966年物のビンテージのリーバイスを貰って履いていた。今はとんでもない値段になっている。人が履いてきたもので古い物なのに価値がある。そこでビンテージにハマっていく。地元でかっこいいデニムやビンテージ履いている人がいたら聞いてまわり、大人になり古着屋を始める。色んな国国を回って仕入れに行った先で、海外の盆栽を見てショックを受ける。海外の人にスマホで盆栽写真を見せたら彼らもまたショックを受けた。「これはマズイ。日本の文化が間違って広まっている。」と思った。今までの盆栽の世界観と新しい価値をかけ合わせると掛け算が出来る。盆栽って知れば知るほどかっこいい。20代も盆栽を愛でていた。「自分が今までやって来たこととは?」と考えた時にストリートが原点と思った。タトゥー、仲間たち等のストリートカルチャー。自分の中では、この見せ方で行けば世の中に刺さる。トラッドマンズ。ストリート、ハイブランドとコラボして世に広げて行った。」

NLCS Kobeを手がける八光エルアール株式会社 代表取締役社長・池田浩八氏「小島君の盆栽は単純にかっこいい。あのインスタ写真一枚でやられた。あの日本の盆栽をこんなにかっこよくするんだ!と思った。自分のアイデンティティはどこまで行っても日本。海外の人もはやはり、盆栽というと「おぉ!」となる。盆栽は、日本のカルチャーのルーツであり再発見。」

選択肢は必要?

「TRADMAN’S BONSAI」の盆栽プロデューサー・小島鉄平氏「自分で道を作って来たというとおこがましいけれど、引き取って貰ってからも貧乏な家。あんまり選択枠が無かった。だから、子ども時代は欲しいものの絵を描いたりした。自由だと思ってたけど、結局僕は選択肢が無かったのかもしれない。自分にも子どもがいるし、出来る限り自分と同じ環境を作りたく無い。」

NLCS Kobeを手がける八光エルアール株式会社 代表取締役社長・池田浩八氏「自分は、実家が祖父の代から家業をしていて、選択肢が沢山あった。車が好きだったし、自分はそういう家に生まれたし、やるからには日本一になったろと思っていたけれど、自分で選択肢を作りにいった。一本のレールにはまれたから良かったけれど、「僕の選択肢はそれしか無いのかな?選択肢を用意した方が果たして良いのか?」と考える。小島君は生きる道を見つけている人。自分はどの道で生きていくんだろう?お金を持ってて、栄誉、ステータスを持ってても、自分の生きる道を見つける事が大切じゃないか?と最近は思う。海外の人と話してみて、世界が近づいたと思ったら手を叩かられた。早い段階で、自分の生きる道。熱中出来るものを見つけて欲しい。そのために子どもたちには早い段階からグローバルに触れてほしい。」

最後に

NLCS Kobeを手がける八光エルアール株式会社 代表取締役社長・池田浩八氏「学校の一環として盆栽を育てていく。盆栽は預かりもん。今たまたま盆栽を持っている。それを子ども達が育てていく。5年生が6年になったタイミングで下の子達に受け継いでいく。大人になって戻って来た時に、こんなに大きくなっていると想いを紡いでいきたい。午前中ワークショップをした際、「これは誰のもの?」という問いに対して、1人のお子さんは、「みんなのもの!」と言った。地球やサスティナブルの考え方にあっている、気付ける題材だなと思った。」

「TRADMAN’S BONSAI」の盆栽プロデューサー・小島鉄平氏「盆栽と出逢って人生が変わった。盆栽って何百年も生きていくもの。人間はせいぜい80年しか生きれないが、盆栽は受け継いで、継承していく。本当に大切なのは目に見えない根っこの部分。外見で捉えがちですが、本当は目に見えない部分が大切。これからの時代は答えのない時代。盆栽が教えてくれることとは?今の世の中はすぐに答えを見つけようとするが、盆栽はそうでない。先の事を考えて針金をかけたり、剪定する。凄く大切な物が沢山つまっている。正解もない。答えもない。凄く自由。それが子どもたちにとっても大切。」

最後に司会者の方が、「盆栽は正解がないので難しい所もあるが、だからこそ趣深い。」と締めくくり、会場は拍手に包まれました。

プロウンカクテル編集部後記

私の祖父も盆栽を育てていたので元々興味はあったものの、ここまでカッコイイ、アーティステックな盆栽は初めて観ました!盆栽に新たな価値をかけ合わせて新しいカルチャーや価値に落とし込んでいるのがお見事です!

「TRADMAN’S BONSAI」のデザイン、オリジナルグッズもスタイリッシュで良かったです。

ちなみに上の写真は樹齢300年の盆栽だそう。ここまで継承されて来た人々の愛に心が熱くなりました。ワークショップで使用した小さな盆栽でも15年だそうです。参加者の方々はきっと手間暇かけて大きくなっていく喜びを毎年感じることでしょう。そして、次世代へと受け継がれていくとこを願っています。

NLCS Kobeが考える教育におけるアートの重要性

アートに触れることは、子供たちの創造性や思考能力を育み、教育においてもとても重要です。アートは単なる表現手段ではなく、子供たちが自分の感情や考えを理解し、他者とコミュニケーションを取るための重要なツールとなります。そのほかにも、アイデアを生み出す力、感情の豊かさ、多様な価値観の理解、作品に自信を持つことで高まる自己肯定感、学業成績にも良い影響を与える集中力や忍耐力の向上など、アートに触れることは子供たちの多面的な成長を促す大切な要素と言えます。

今回のテーマとする盆栽は、侘び寂びや自然との調和といった日本独特の美意識が表現されるものとして、「Bonsai」との名称で国境を越えて多くの人々に愛されています。同イベントでは、そんな盆栽を子供たちにただ体験してもらうだけでなく、IB(国際バカロレア)教育の視点から学ぶことを重視。「約1300年前に中国で始まり日本に伝わった盆栽がなぜ現代まで受け継がれてきたのか」「盆栽の歴史や文化的背景を知ることで見えてくる、他国文化との違い」など、盆栽を通して日本文化への深い理解を促進する機会となります。

最後には、自分で作った盆栽を、さまざまな角度から自由に撮影し、アートとして表現します。盆栽は、育成過程での時間の流れや変化を楽しむことができる“完成のない芸術”です。イベント後も、愛着を持ち、日常的に観察や手入れをし、アートとして楽しみながら育てる喜びを感じてもらえればと思っています。

「TRADMAN'S BONSAI」盆栽プロデューサー・小島鉄平氏のコメント

池田浩八代表の日本の歴史や文化をリスペクトする姿勢に僕も多くのことを学ばせていただいています。今回NLCS Kobeのビジョンを聞き、ディスカッションを通して探究するIBのアプローチや、日本独自のカリキュラムに深く共感しました。僕は教科書に書いてある正解が全てではないと思っているので、自分なりの答えを見つけるというNLCS Kobeのカリキュラムは本当に素晴らしいなと思いました。
盆栽において根が最も大切であるという考えは、人の成長にも共通していて、目に見えない部分の豊かさこそ大切だなと思っています。今回、NLCS Kobeとのコラボレーションという特別な機会だからこそ、このような深い視点を子供たちに伝え、より豊かな体験を提供したいです。子供たちにはいろんなことを感じながら盆栽ワークショップを楽しんでもらいたいですし、子供たちの想像力や純粋な疑問に、私たち大人もいい刺激を受けながら有意義な1日にしたいですね。

【プロフィール】千葉県柏市松葉町にて幼少期を過ごし柏市立松葉中学校を卒業。音楽、ファッション、タトゥーなどストリートカルチャーの虜となった学生時代を経て、バイヤーとしてアパレル業界にて活躍。海外へ買付けに行く内に、日本文化の素晴らしさに改めて気づき、『盆栽』の歴史の深さや美しさに魅了される。『日本の伝統文化である盆栽を世界へ伝えたい』と一念発起し、2015年TRADMAN’S BONSAIを結成。(2016年(株)松葉屋を設立)唯一無二の世界観で『盆栽』のある空間を演出し「shu uemura」「NIKE」「Dior」「RIMOWA」など様々なブランドやアーティストと共演。『伝統とは革新の連続』を胸に、日本の格好良さを盆栽を通して、老若男女、そして世界へと発信している。2023年、2024年Land Roverディーラーアンバサダー就任。2024 Forbes Japanカルチャープレナー30にも選出。

【TRADMAN’S BONSAI について】
日本の伝統文化である盆栽を世界に伝えるというミッションのもと、2015年TRADMAN’S BONSAIを結成(のち2016年に株式会社松葉屋設立)。伝統を守るだけでなく、盆栽に込められた「おもてなしの心」と「利他の精神」の本質を大切にしながら、ストリートカルチャー、ファッション、アートとの融合により、日本の伝統文化に革新を取り入れ、日々進化を続けています。TRADMAN’S BONSAIは、盆栽を通じて「日本の格好良さ」を新たに定義し、斬新な価値を生み出していきます。

八光エルアール株式会社 代表取締役社長 池田浩八氏のコメント

私自身、外国人との交流やビジネスをする中で、日本の伝統文化や思想など日本のことについて聞かれても、経験していなかったり、よく知らなかったり、答えられないことが多くありました。私たちの日常生活は、欧米化や近代化が進んだことで、日本の伝統的なものや歴史的なものがどんどん消えているように感じます。それらは、お金では買えない、長い時間をかけて築かれてきたものであり、世界中がリスペクトして羨む、日本が誇るべき財産だと思います。鉄平さんは、そのひとつである盆栽をご自身の感性で再解釈し、表現することで注目を集めています。今では世界中のハイブランドやリーダーたちがTRADMANSの盆栽を求めて日本に訪れるようになりました。日本には、そんな素晴らしい伝統や、それを支える人々がたくさんいます。日本はカッコいい!そんなことを今回のワークショップに参加するお子様達に気付いてもらえたら嬉しいです。

【プロフィール】1977年大阪府⽣まれ。慶応義塾大学卒業、外資系コンサルティングファーム、ネットベンチャー取締役を経て八光エルアール株式会社入社。英国ラグジュアリーカーの正規ディーラーの運営とともに2023年にはイノベイター達のサードプレイス「ESC Garage&Club」を開業。ハイエンド層に向けた様々なサービスを展開。

NLCS Kobe(ノースロンドン神戸)について

2025年8月、世界最高峰の英国インターナショナルスクール「North London Collegiate School Kobe(NLCS Kobe/ノースロンドン神戸)」が開校します。本校を手掛けるのは、英国ラグジュアリーカーの正規ディーラーを関西・名古屋エリアで多数展開する八光エルアール株式会社。NLCS Kobeは、まず2025年8月に六甲アイランドのAsia One Center(神戸市東灘区)にて小中学校を開校し、その後2028年に六甲山に新設する校舎で中高一貫のボーディングスクールを開校します。プリスクール・小学部についても2028年から2030年までの間での校舎の移転を計画しています。

【入学願書受付中!】 https://nlcskobe.openapply.com/

今後の説明会やイベントなど最新情報は下記をご覧ください!
【公式HP】https://nlcskobe.jp/
【note】https://note.com/nlcs_kobe
【Instagram】https://www.instagram.com/nlcskobe/
【YouTube】https://www.youtube.com/@NLCSKobe
【LinkedIn】https://jp.linkedin.com/company/north-london-collegiate-school-kobe

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